2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) [写真は、私の家の近所の荒川河川敷。よく散歩するのですが、今、早咲きのコスモスが満開。綺麗でしょう。6月30日撮影] 原始の生物も表象活動をするというミリカンの視点から…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) [写真はチンパンジーのアイちゃん。京大の松沢教授から健康診断を受けている。アイちゃんは、100以上の言葉、英語も10ぐらい知っていると言われるのだが・・・] ミツバチのダ…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) 前回見たように、オシツオサレツ記号に含まれる「目標の表象」から、「目標が達成された状態の表象」が分離されるためには、たんなる「目標の場所」ではなく、空間的表象から…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) 哲学には、「事実から規範は導出できない」という古くからの難問がある。しかしミリカンはまったく逆に考える。そもそも記号(=表象)の起源は、「生物が、自己の生存に適する…
[オペラ] R.シュトラウス『ばらの騎士』 新国立劇場 (写真右は、元帥夫人(ニールント) とオクタヴィアン(ツィトコワ)。写真下は、練習場。左より二人目から右へ、ローゼ(オックス男爵)、ツィトコワ、ニールント。その下は、第二幕の美しい舞台。) 演出は、ロ…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) (写真は2006年7月、オーストラレーシア哲学会での著者。食事そっちのけで、哲学的議論をしてる?) ミリカンは、第6章「志向性」において、自然的表象(記号)と志向的表象(記号…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) (写真はスーザン・ブラックモア『ミーム・マシン』の表紙。ドーキンスの「ミーム」を無批判に賛美したとミリカンは批判する(p23)。) ミリカンは、第2章「ミームの目的とその…
[演劇]シェイクスピア『夏の夜の夢』 J.ケアード演出 新国立劇場 (写真右は、左から、妖精(神田沙也加=松田聖子の娘)、ロバのボトム、ティターニア(麻美れい)。写真下は、左から、ヘレナ(小山萌子)、ディミートリアス(石母田史朗)、ハーミア(宮菜穂子)、ラ…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) (図は、ミツバチの丸型ダンス。蜜が巣から近い時は、8の字ダンスではなく、このダンスを踊る。この単純なダンスも、蜜の位置の情報を表現しているといわれる。J.Bowman氏のH…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) (図は、ミツバチの8の字ダンス。蜜が遠いところにある場合のダンス。中央の蛇行部分の線が太陽との間に作る角度によって、蜜の在り処の方向を示し、一巡に要する時間が蜜まで…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、07年1月刊) (写真は、原書Varieties of Meaning,2004の表紙。ミリカン自身の顔写真が使われている。顔写真の表象性は本書の主題とも直結しており、この顔をルース・ミリカンと知らない人…
[読書] ルース・ミリカン『意味と目的の世界』(信原幸弘訳、勁草書房、'07年1月刊) (写真は著者近影。コネティカット大学名誉教授。) 非常に興味深い本だったのでコメントしたい。バクテリアから人間の意識に至る進化の過程を、「表象」という一貫した構図で…