[演劇] テネシー・ウィリアムズ 『ガラスの動物園』

[演劇] テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』 シアター・クリエ 12月16日 (写真は、左から友人ジム[樫山隼太]、姉ローラ[倉科カナ]、弟トム[岡田将生]、母アマンダ[麻実れい]、原作のローラは地味系の女性なので、倉科の印象はだいぶ違うが、ローラは人…

[演劇] 別役実『あーぶくたった、にいたった』

[演劇] 別役実『あーぶくたった、にいたった』 新国・小 12月14日 (写真↓、男1と女1の結婚式なのだが、これから生まれてくるだろう子供がグレるなど、二人の会話はどんどん妄想が膨らんだ結果、結婚はとりやめになった、それともならない?) 別役実は『マ…

[演劇] S.ブロンテ『ジェーン・エア』 NTライブ

[演劇] S.ブロンテ『ジェーン・エア』 NTライブ 東宝シネマズ 12月7日 (写真は舞台、白木で組んだ高台を用いて、ジェインの人生の時間はすべてこの同じ空間を流れる) 2015年12月のナショナルシアター上演の映像。サリー・クックソンという女性演出家による、…

今日のうた(127) 11月ぶん

今日のうた(127) 11月ぶん 胸そらす朝の体操鱗雲 (日下光代「東京新聞俳壇」10月31日、石田郷子選、「澄み切った大気の中で大きく体を反らした時、見事な鱗雲が目に入った。秋の朝の爽やかさがよく伝わってくる」と選者評。「鱗雲」が「朝の体操」と結びつく…

[今日の絵] 11月後半

[今日の絵] 11月後半 17 de Vinci : 洗礼者ヨハネ 1515頃 ダヴィンチの事実上の遺作、「洗礼者ヨハネ」だが、何だかセクシー、キリスト教の聖人をセクシーな肉体として描いたのはバロック期からと言われるが、本作は少し早い、この絵は19世紀のデカダン派詩…

[オペラ] ワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》

[オペラ] ワーグナー《ニュルンベルクのマイスタージンガー》 新国 11月28日 (写真は舞台、この作品は何といっても、民衆の喜びに溢れた祝祭的気分が素晴らしい) 第1幕(95分)はやや退屈で、もっと短くしてほしいと思ったが、第3幕(130分)は素晴らしい。ワー…

[演劇] フリッツ・カーター『愛するとき 死するとき』

[演劇] フリッツ・カーター『愛するとき 死するとき』 小山ゆうな訳・台本・演出 シアタートラム 11月25日 (写真は舞台↓、シンプルでスタイリッシュで美しい、光る棒はベルリンの壁を表わしているらしいが、私には分からなかった、手前は東独、後方は西ベル…

[演劇] チェホフ『桜の園』 ジャンヌトー演出

[演劇] チェホフ『桜の園』 ジャンヌトー演出 静岡SPAC 11月23日 (写真↓は、左から、近所の地主ピーシク、商人ロパーヒン、ラネフスカヤ、その兄ガーエフ、そして舞台全景) ジャンヌトー演出を見るのは、『ガラスの動物園』についで二度目。『桜』の舞台も…

[演劇] 倉持裕『イロアセル』

[演劇] 倉持裕『イロアセル』 新国小劇場 11月20日 (写真は舞台、誰もが、しゃべった言葉や書いた文字は色になって雲のように広がり、同時にスマホのような「ファムスター」にすべて表示される、人物が手に持って見ているのがそれ) 非常にユニークな主題をも…

[今日の絵] 11月前半

[今日の絵] 11月前半 1 Degas : ヴァルピンソンのホルテンス嬢の肖像 1871 ドガは生涯を通じて、幼馴染のポール・ヴァルピンソンのノルマンディーにある田舎の邸宅をよく訪れた、これは、ポールの長女で唯一の娘ホルテンス、彼女のテーブルなのだろう、可愛…

[オペラ] ベッリーニ《カプレーティとモンテッキ》

[オペラ] ベッリーニ《カプレーティとモンテッキ》 日生劇場 11月13日 (写真は舞台、主題はロミオとジュリエットの純愛である以上に、キャプレット家とモンテギュー家の対立だから、剣がつねに舞台にある) グノー《ロミ・ジュリ》、ヴェルディ《オセロ》《マ…

[演劇] 太田省吾 『更地』 杉原邦生演出

[演劇] 太田省吾 『更地』 杉原邦生演出 世田谷パブリックシアター 11月9日 (写真は舞台、原作は「初老の」夫婦だが、この上演では若い夫婦という想定になっている[濱田龍臣と南沢奈央]) 太田省吾を見るのは、二年前に『水の駅』(杉原邦生演出)に衝撃を受け…

[オペラ] B.ジネール《シャルリー ― ~茶色の朝》

[オペラ] B.ジネール《シャルリー ― ~茶色の朝》 神奈川県立音楽堂 10月31日 (写真は舞台↓、1人の歌手と5人の室内楽という構成だが、表現の力は十分) 2002年にフランスで極右のルペンが大統領選に躍進したことに危機感を覚えた作曲家ジネールが、少し前に…

[今日の絵] 10月後半

[今日の絵] 10月後半 20 Holbein : Portrait of Thomas Cromwell, 1533 トマス・クロムウェル1485~1540は、ヘンリー8世の側近で副首相などを務めた政治家、ピューリタン革命のオリヴァー・クロムウェル1599~1659とは別人、強い表情、書類を握りしめる手な…

今日のうた(126) 10月ぶん

今日のうた(126) 10月ぶん 秋刀魚食ふ五十五階の窓辺にて (高橋まさお『東京新聞俳壇』9月26日、小澤實選、「高層ビルの食堂で、旬の焼さんまを食べているのだろう。五十五階に意表をつかれた。はるかまで見えている」と選者評、高層ビルの窓辺では焼さんま…

[演劇] シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』

[演劇] シェイクスピア『ジュリアス・シーザー』 パルコ劇場 10月26日 (写真は舞台、左からキャシアス[松本紀保]、アントニー[松井玲奈]、中央はシーザー[シルビア・グラブ]、右にブルータス[吉田羊]) 森新太郎演出、科白は福田恒存訳、すべての役を女性が演…

[演劇] 矢代静一『七本の色鉛筆』

[演劇] 矢代静一『七本の色鉛筆』 新国立劇場小H 10月22日 (写真は舞台、大学教授の一家で、母が亡くなり、七人の娘がそれぞれ自立してゆく物語) 矢代静一(1927~98)作、民藝の田中麻衣子演出、新国の演劇研究所第15期生試演会。 家族愛を描いているが、どこ…

[演劇] 糸井幸之介『海底歩行者』 ぐうたららばい公演

[演劇] 糸井幸之介『海底歩行者』 駒場アゴラ劇場 10月16日 (写真は、この二人芝居の役者、伊東沙保とキムユス、二人とも素晴らしい役者だ) 京都のFUKAIPRODUCE羽衣の座付作家・演出家の糸井幸之介の個人ユニット「ぐうたららばい」の第2回目の公演。私はか…

[今日の絵] 10月前半

今日の絵 10月前半 1 中村彜 : 自画像 1912 人物画のモデルになる人は、画家が描いている最中は自分が拷問にかけられているように感じるだろう、<見られる>とは拷問にかけられることだからだ、自画像になると、画家=モデルには、拷問をかける/かけられる…

[オペラ] ロッシーニ《チェネレントラ》

[オペラ] ロッシーニ《チェネレントラ》 新国立劇場 10月13日 (写真は舞台、上は舞踏会で偽王子(中央の白ガウン)に媚びる二人の姉(左側の緑と赤の服)、下は中央がチェネレントラ、エプロン姿の女中として姉二人の衣装を持たされている、そして継父と戦う彼女)…

[演劇] シェイクスピア『十二夜』

[演劇] NTライブ『十二夜』 TOHOシネマズ日本橋 10月11日 (写真↓は舞台、現代的でスタイリッシュ、全体が回り舞台でスピーディに回る、下の右端は執事が女性に変えられたマルヴォーリア) 2017年4月6日の、ナショナルシアター公演、サイモン・ゴドウィン演出…

[美術展] ホキ美術館 永遠の人物画展

[美術展] ホキ美術館 永遠の人物画展 10月6日 ホキ美術館の所蔵画を中心に展示。見たことのある絵もあるが、新しい絵もあり、あらためて人物画の衝撃のようなものを感じた。少し挙げると、 野田弘志 《聖なるもの》 THE-1 2009 >本来の僕の絵は、全部「存在…

[演劇] ニール・サイモン『ブライトン・ビーチ回顧録』

[演劇] ニール・サイモン『ブライトン・ビーチ回顧録』 東京芸術劇場 10月1日 (写真は舞台、7人家族の物語で、左端、中央後ろ向き、右端が大人たちで、それ以外の4人が子供たち) ニール・サイモンは初めて見るが、アメリカ演劇によくある、家族の葛藤を描い…

今日のうた(125) 9月ぶん

今日のうた(125) 9月ぶん 人流といふ語訝(いぶか)し夏の暮 (穴沢秋彦「朝日俳壇」8月29日、高山れおな選、コロナの感染者数が増えて、菅首相などは「人流を〇〇パーセントにしてほしい」とか言った、「人流」という曖昧で抽象的な語を使うのは、政府の無責任…

今日の絵(16) 9月後半

今日の絵(16) 9月後半 18 ジェンティレスキ : 自画像 しばらく若桑みどり『女性画家列伝』により、自画像を、アルテミジア・ジェンティレスキ1593~1652は、ヨーロッパで一流画家として活躍した初めての女性、父も画家だが、「当時としては異例な闘争的な」…

[演劇] デュレンマット『物理学者たち』

[演劇] デュレンマット『物理学者たち』 ノゾエ征爾演出 本多劇場 9月25日 (写真は舞台、サナトリウムだが実質は精神病院、天才物理学者メービウスと、それぞれニュートンとアインシュタインの振りをしている某国の敏腕スパイ二人とが、すなわち三人の「患者…

今日の絵(15) 9月前半

今日の絵(15) 9月前半 1 Van Eyck : Portrait of a Man with Carnation, 1435 今日からは有名人ではなく普通の人の絵、みな堂々とした存在感がある、まずファン・エイクの「カーネーションを持つ男」、たぶん50代だろう、ものすごく小さいが、結婚の象徴であ…

[演劇] 秋元松代『近松心中物語』

[演劇] 秋元松代『近松心中物語』 KAAT 9月9日 (写真は舞台、そして古道具屋の与兵衛[松田龍平]とお亀[石川静河]) 私は初見だが、蜷川幸雄演出で上演1000回を超えた名作と言われ、今回は長塚圭史演出。まぁ、それなりに面白くはあったが、近松の原作に比べる…

今日の絵(14) 8月

今日の絵(14) 8月ぶん 1 中山忠彦 : モラヴィアの装い、1975 中山1935~は、生涯、ほぼ妻だけを描き続ける、この絵も妻、気品があって美しい、中山は、女性は裸体より衣服を着けた方が美しいと考えるので、裸婦は描かない、夫婦でヨーロッパでアンティーク・…

今日のうた(124) 8月ぶん

[今日のうた] 8月ぶん (写真は斯波園女、女性だが芭蕉の最晩年の弟子で、芭蕉の死後は大阪で活躍した後、其角を頼って江戸に出た) 船長も舵手も夏服よごれなき (橋本多佳子『海燕』、1936年、上海、香港、マニラと旅行した時の句、大海原の真っただ中で青々…