原美術館 『Lee Kit 展』

charis2018-12-16

[美術展] 原美術館 『Lee Kit 展』 品川・原美術館 12月16日


(写真右は、展覧会のタイトル「僕らはもっと繊細だった We used to be more sensitive」、下は展示、写真は原美術館ブログからの借用が中心だが、それ以外は記す)

原美術館が2年後に閉館するという悲しいニュース。その前に少しでも見ておこうと、香港出身で台湾在住のアーティストLee Kit展に行った。私は原美術館の建物が大好きで、中の展示よりは建物自体を味わう感じになる。というより、大きな窓から入る自然光による展示は、作品が部屋と一体になっている。今回も、カーテンで光を減らしたり、壁を作って細いスリット状のところから採光したりしているが、基本的に自然光も生かしている。

足先を微妙に動かす映像は、美しい床の木目の流れに、足の影が投影されて、とても美しい。基本的に「光りのちらつき」による「影の揺れ」から成り立っているが、子供の映像「hello」は定期的に風が当たるのだろうか、映っている布そのものがはためくことによってちらつきを作りだしている。(写真↓ ShugoArtsより借用)

私の大好きな1階ギャラリーの奥の半円形の部屋は、12月16日なのに、木木が紅葉まっさかりで本当に美しかった。(写真↓は9月、Brutus Casaより借用)

原美術館は、ゆるやかにループした形や、大きな窓の外の木々など、建物そのものが作品と一体化している。原美術館の機能そのものは、伊香保の分館ハラミュージアム・アークに移転して続けることになっているそうだが、建物が変わるとすれば、どうなるのだろうか。