土屋賢二氏のジャズ

[音楽]  11.26  土屋賢二ハッピーバースデイ演奏会

上智の非常勤の帰りに、入谷のライブハウス、FOUR&MOREに寄る。地下鉄の入谷駅を出ると、浅草の「酉の市」に向かう人で、下町らしい賑わい。こんな日のジャズの演奏会は、なかなか味がある。土屋氏はpf。

大学の大先輩の土屋氏だが、彼のジャズを聴くのは初めて。第一部はオーソドックスな曲目だが、第二部は土屋賢二作曲のオリジナル曲ばかり。タイトルが哲学風で凝っているが、聴衆に理解されないので、いつのまにか「崩れた」慣用名に変わっているのが面白い。Category Mistake, Ockaham's Beard あたりは気が利いて良い名だが、Rigid Designator(クリプキ哲学の術語)はいくらなんでも無理筋。でもそれが、いつのまにか「厳しいデザイナー」と通称名に変わっているのに拍手。

演奏会は良い雰囲気。ジャズは、聞いている我々がだんだん乗ってきて、知らず知らずに体でリズムを取っているのが気持ちいい。首を少し振る人、指を膝の上で叩く人、靴をトントンさせる人、肩を前後させる人、各人各様でちょっとずつ違う。小さな店だが「賢サマ」ファンの女性たちで華やいでいる。○○才とは到底思えない土屋氏(「貫禄」というものが皆無!)。どうか、ますますのご活躍を。