[折々の写真] 9,10月
9.4 『ディア・ハンター』1978はアメリカ映画の最高傑作の一つ、アメリカの若者たちがベトナム戦争でいかに深く傷ついたか、一人一人の人間がかくも深い表情を持つとは! デ・ニーロもM.ストリープもこれが代表作だろう、鎮魂の音楽の天国的な美しさ! 6分間の動画The Deer Hunter ending (youtube.com)
11『ハンナ・アーレント』2012は優れた映画。アーレントを演じたバルバラ・スコヴァもよかったし、複雑で困難な情況が克明に描かれていた、ただハイデガーがフツーのオジサンなのが残念、実物のアーレント(写真残り3枚)にも会ってみたい。2分の動画 映画『ハンナ・アーレント』予告編 (youtube.com)
18 田中絹代 『非常線の女』1933は、小津がアメリカ映画を真似たモダニズム作品、岡譲二のギャングなどバタ臭い作りだが、田中絹代はどこか「日本の女」を感じさせて、西洋美女とは一味違う 全篇動画が
小津安二郎 非常線の女 Yasujiro Ozu Dragnet Girl 1933 (youtube.com)
25 ジュディ・ガーランド『オズの魔法使い』1939 は、1957年私が小学校入学時に観た。魅力的なドロシー、アメリカン・ファミリーの独特の雰囲気、竜巻の怖さ、窓の外が突然黒白からカラーに変る驚きなど、今でも各シーンが鮮明に記憶に残る。動画
オズの魔法使い(the wizard of oz, 日本語字幕) part1 (youtube.com)
10.2 ヴェンダース『パリ・テキサス』1984 ナスターシャ・キンスキー1961~は、ポランスキー『テス』1979ではこのうえなく美しい少女だったが、『パリ・テキサス』では、<眼差し>がとりわけ魅力的。動画9分
Paris, Texas (1984) - "I knew these people" (youtube.com)
9 トリュフォー『華氏451』1966は「禁書・焚書」が主題で、トリュフォー映画の中でもユニークなSF、ジュリー・クリスティ、オスカー・ウェルナー、そしてトリュフォー、皆どこか少年のように若々しい、動画4分 Fahrenheit 451 (1966) Trailer | Oskar Werner | Julie Christie (youtube.com)
16 サガン原作、映画『悲しみよこんにちは』1958は、セシルを演じた若いジーン・セバーク1938-79も、アンヌを演じたデボラ・カー1921-2007も素晴らしい名演、特にカーは、落ち着いた上品な顔立ちと、バレリーナ出身の長身が魅力的、動画4分
Bonjour Tristesse (1958) ORIGINAL TRAILER [HD] (youtube.com)
23リリアーナ・カヴァーニ『ルー・サロメ 善悪の彼岸』1977は傑作。ドミニク・サンダ演じるルー・サロメが素晴らしい、こんな夢のような女が存在するとは! 一方、ニーチェは(エルランド・ヨセフソン)徹底してダメ男くんに造形。特に濡れ場の下手さは格別で、見ていて恥ずかしい↑。動画2分 https://www.dailymotion.com/video/x248c9i
30 ブレッソン『少女ムシェット』1967 私が最も衝撃を受けた映画の一つ、岩波ホールで終幕後しばらく立てなかった。薄幸な14歳の少女が、親にも、友達にも、学校でもいじめられて、静かに死んでゆく、それだけ。おそらく生涯でただ一回、遊園地のミニカーで見せた彼女の笑顔が悲しい。3分動画二つ