[今日の絵] 4月前半

4.1 Botticelli : Primavera 1485
今日からは「春」という季節が主題、ボッチチェリの絵のタイトルは「春」。「春」はまずはこのように神話的に描かれた。中央のヴィーナスよりも、右手前の花柄服「春の女神フローラ」の方が存在感があり、ヴィーナスはやや影が薄い

2 Giuseppe Arcimboldo : The Spring 1573
神話ではないが、花や植物で擬人化された「春」。アルチンボルド1527-93はイタリアの画家、マニエリスムと呼ばれる

3 Cesar Philipp : Allegory Of Spring
タイトルは「春の寓意」、十九世紀末頃まで「春」はまだ神話的にも描かれていた。フィリップ1859-1930はドイツの画家

4 Giorgio Kienerk : Le Printemps de la Vie 1902
タイトルは「生命の春」、二十世紀だが、実景というよりは神話的な絵か、三女性とも後ろ向きなのが面白い。キーネルク1869-1948はイタリアの画家、女性をたくさん描いているが、いずれもどこか神話的

5 Alphonse Mucha : Spring Night 1910
タイトルは「春の夜」、1910年だが、明らかに神話的。ミュシャ1860-1939はチェコの画家、この絵もアールヌーヴォー的だ

6 Frederick Walker : Spring
これは「神話」ではなく、まったく普通の女の子の「春」、片足を上げた動性のある姿勢がいい。ウオーカー1840-75は英国の画家、動きのある人物を描く

7 Claude Monet : Spring 1886
モネ1840–1926のこの作品は、<春>の絵として最も有名な一枚

8 Munch : Spring 1889
病人にとって、生命が芽吹く「春」はどんなにうれしい季節だろう。窓辺のささやかな植木鉢にも、春そのものが十全に存在する。さすがムンクは超一流の画家

9 Plinio Nomellini : The Country in Bloom / April 1910
女の子の嬉しそうな体勢と表情がいい。ノメッリーニ1866-1943はイタリアの画家

10 Arthur Hughes: April Love 1855
「April Love=4月の恋」という語は、「若すぎるゆえの純粋で未熟な恋」という意味らしい、映画の題名にもなったそうだ。ヒューズ1832–1915は英国の画家で、ロマンティックな絵をたくさん描いた人、これは代表作の一つらしい

11 南薫造『春(フランス女性)』1908
タイトルは奇妙だが、顔はいかにもフランス人、「春はフランス女性も美しい」という意味だろう。南1883-1950は東京藝大を卒業、英国で絵を学んだ、油彩も水彩も描く

12 谷内六郎 : 春の終点 『週刊新潮』1980.4.10
鉄道の駅の終点(ターミナル)には独特の味わいがある、ことに田舎の豆電車ならば、しかしちょっとホームが広すぎるのでは

13 Ken Howard : Dora at oriel, spring 1981
タイトルは「出窓にいるドーラ、春」、座標軸のような大きな窓、その向こうには春の光が溢れている、こんな大きな窓の家に住めたらいいなと思う。ケン・ハワード1932-2022は英国の画家、窓の手前にいる女性をたくさん描いた