[オペラ] プッチーニ ≪つばめ≫ Metライブ

[オペラ] プッチーニ ≪つばめ≫ Metライブ Movixさいたま 6.6

(写真は↓、第2幕終り頃、パリの宴会で踊る客たち、ヴェルディ『椿姫』の「乾杯の歌」と似た雰囲気で、愛を讃え祝福する軽やかなダンスと音楽が快い)

プッチーニの、あまり上演されない作品だが、名作だと思う。ウィーンの歌劇場からオペレッタを依頼されて作ったので、舞曲風の軽やかな旋律が美しい。一人一人の感情を表現する繊細な音楽も印象的だ。物語的には『椿姫』と同じ主題で、高級娼婦だったマグダはルッジェーロと恋愛し駆け落ちするが、結婚を懇願するルッジェーロに、高級娼婦であった過去を隠しているので、結局、結婚に踏み切れず、身を引く。ヴィオレッタのように死ぬわけではないが、キリスト教倫理の支配する西洋では、娼婦は正妻になれないのだ。日本のように遊女の「身請け」は許されないのだろう。愛を讃え祝福する大アンサンブルの軽快な音楽が際立って美しいだけに、結婚が成就できない悲しみは深い(写真↓、マグダとルッジェーロ。マグダをゆったりと美しく歌うエンジェル・ブルーが素晴らしい)。

本作は、完成直前に第一次大戦が始まり、初演は1917年に中立国モナコだった。プルースト失われた時を求めて』もそうだが、ヨーロッパでは、成熟した<社交>文化が絶頂期を迎えるのが、20世紀初めなのだろう。恋愛は決して個人的なものではなく、豊かな社交の中でこそ輝く。『椿姫』や『つばめ』から、それがよく分る。

短いですが、よい動画が

XユーザーのMETライブビューイング 公式さん: 「🕊️5/31(金)公開 プッチーニ《つばめ》 ルッジェーロ役ジョナサン・テテルマンは、本作がMETデビュー! 6月21日(金)~公開の《蝶々夫人》にも出演予定です🌸 幕間のインタビューでは、人生が変わるような出会いと恋が描かれる本作の魅力についても語ります🎤 https://t.co/i1b9PaCjSw」 / X

La Rondine: Trailer (metopera.org)

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