2005-08-01から1ヶ月間の記事一覧

新訳『ロミオとジュリエット』(2)

[読書] 河合祥一郎訳『ロミオとジュリエット』('05,6 角川文庫) 河合訳から、気に入った箇所をもう一つ。1951年の福田恒存訳も。第二幕2場、有名なバルコニーのシーンより。(写真は、1935年、New Theatre、ギールガッド演出、ローレンス・オリヴィエのロミ…

新訳『ロミオとジュリエット』(1)

[読書] 河合祥一郎訳『ロミオとジュリエット』(角川文庫 ’05.6) 『ハムレット』に次いで、河合氏の新訳が出た。『ハムレット』は、切れのいい狂言の科白を意識した名訳だった。『ロミ・ジュリ』は、科白の詩の形態の違いが重視されている。一箇所抽出してみ…

アベラールとエロイーズ

田島正樹氏のブログ「ララビアータ」8月8日の日記を読み、思い出すことがあった。 ↓ http://blog.livedoor.jp/easter1916/tb.cgi/29877712 田島氏は、ギリシアに由来する「自由な言論」の伝統の一例として、中世の哲学者アベラールの「弁証法」について述べ…