[今日の絵] 6月後半

[今日の絵] 6月後半

17 Pieter Bruegel : 収穫する人たち1565

今日からは「働く人」を、16世紀にはまだ工業は未発達だから、労働といえば農業だ、ブリューゲルは農民をたくさん描いた

 

18 Gustave Courbet : The Stone Breakers 1850

19世紀には「働く人」がたくさん描かれた、農民だけでなく、労働者階級がそれとして誰の目にも見えるようになったからだろう、この「石割り」はそれまで描かれたことがない主題として、プルードンに絶賛された、クールベはパリコミューンにも参加

 

19 Pascal Dagnan-Bouveret : Laundress 1880

「働く女」で数多く描かれたのは洗濯女、19世紀のヨーロッパ都市での女性の「職業」の筆頭だった、この女性は大きな洗濯物を抱えて、ちょっと疲れているのだろう。パスカル・ダニャン=ブーベレ1852 – 1929はフランスの画家、人々の生活を生き生きと描いた

 

20 Aleksander Gierymski : オレンジを売るユダヤ人の女1881

ギェリムスキー1850-1901はポーランドの画家、都市や農村を描いた、故国ではあまり評価されず、晩年はドイツやフランスで暮らした、この絵は、農村から大都市にオレンジを売りにきた老婆、人生を生き抜いてきた顔だ

 

21 Pissarro : Young Woman Washing Plates 1882

ピサロは街や郊外の風景画が有名だが、人物画もすばらしい。どの絵も、描かれた人物に向けられた画家の優しい感情に溢れている、皿を洗うこの娘はどこか悲しそうな表情をしている

 

22 Hugo Charlemont : 鍛冶場の中 1883

フーゴ・チャールモント1850 -1939はオーストリアの画家、この鍛冶場、一人ひとりが自分に与えられた作業をしているのがよく分る、左端には女性も働いている

 

23 Christian Krohg : Tired 1885

夜明けからずっとミシン掛けをし、日が昇った頃には「疲れて」うとうと。ランプがまだついている。クリスチャン・クローグ1852-1925はノルウェー出身の画家、庶民をたくさん描いた

 

24 Charles Sprangue Pearce:群れの帰還

19世紀後半の絵では、羊飼いは女性も多い、帰還時、胸を張って歩いているが、これだけの群れを、逃がさず事故もなく連れ回すのは重労働だろう、お疲れさま。パース1851-1914はアメリカの画家、 農民をたくさん描いた

 

25 Edouard John Mentha : 老いた靴屋 1893

うつむいて、下唇を少し突きだすようにしている、いつもこういう表情をしているのだろう、こうした靴屋は20世紀の半ばくらいまで、世界中にたくさんあった。メンタ1858-1915はスイスの画家、人々の生活や風景の、味わいのある画を描いた

 

26 Nikolay Kasatkin : 疲弊した鉱山で石炭を集める貧しい人々 1894

カサトキン1859-1930はロシアの社会リアリズムの画家、農民や労働者を描いた、この絵は、ほぼ取り尽して廃坑になった炭鉱か、落穂拾いのようにクズ石炭を採集する、女や子どもの仕事だ

 

27 Gustaf Olof Cederström : パン屋の店内

セーデルストレム1845-1933はスエーデンの画家、風俗画や戦争などを描いた、この絵は世紀末頃か、子どもが一生懸命眺めているのがいい、まだお手伝いはさせてもらえないのだろう

 

28 Henry Herbert La Thangue : A Ligurian Garden 1908

ラ・タング1859-1929は英国の写実主義の画家、農村をたくさん描いた、「リグーリア」はイタリアとフランスの国境近くの地中海沿岸地方、豊かな果樹園で、収穫する娘の体勢も表情も美しい

 

29 南薫造 : 六月の日1912

南薫造1883-1950はイギリスで学び、東京美術学校教授もつとめた。力感のある油絵を描き、この絵は第6回文展2等賞、若い農夫だが全身日焼けしている、機械のなかった当時、6月の麦刈は大変な重労働だ

 

30 Fernando Cueto Amorsolo : The rice planters 1921

アモルソロ1892-1972はフィリピンでもっとも重要な画家の一人、農村をたくさん描いており、光の表現に卓越していると言われる、この絵は田植え風景、まだ機械のなかった当時、このような人海戦術だったのだろう