2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

今日のうた(120)

[今日のうた] 4月ぶん (写真は、在原業平825~880、『伊勢物語』の主人公と言われ、『古今集』には30首が入集、貫之は業平を「その心余りて言葉足らず」と評した) ・ 手のなかに鳩をつつみてはなちやるたのしさ春夜(しゅんや)投函にゆく (小池純代『雅族』19…

今日の絵(7)  4月後半

[今日の絵7] 4月後半 16 van der Weyden : Portrait of a Lady, 1460 ファン・デル・ウェイデン(1400~64)はオランダの画家、肖像画や祭壇画を描いた、幾何学的な輪郭と、顔の繊細で静謐な表情が美しい、ゴシック芸術で理想とされた痩せ形体型に描かれている…

[演劇] 歌舞伎『桜姫東文章(上の巻)』

[演劇] 歌舞伎『桜姫東文章(上の巻)』 歌舞伎座 4月21日 (写真は、序幕第二場「桜谷草庵の場」、権助(仁左衛門)と桜姫(玉三郎)の濡れ場は本当に凄い) 『桜姫』は、2009年に現代演劇版とコクーン歌舞伎版で二回観たが(清玄=中村勘三郎、白菊丸=七之助)、…

今日の絵(6) 4月前半

[今日の絵6] 4月前半 4.1 Jan van Eyck : Self Portrait, 1433 ファン・エイク(c.1395~1441)は初期フランドル派の画家で、15世紀ヨーロッパで最も重要な画家の一人。テンペラ技法から油絵技法への転換を果たし、絵画の表現力を飛躍的に高めた。この絵は彼の…

[演劇] 文学座『岸田國士恋愛短編集』

[演劇] 文学座『岸田國士恋愛短編集』 信濃町・文学座アトリエ 4月12日 岸田の初期の作品、「恋愛恐怖病」(1926)、「チロルの秋」(1924)、「命を弄ぶ男ふたり」(1925)の三本立て。いずれも40分の作品で、文学座の若手俳優と演出家で上演。どれも面白く、役者…

[哲学] 書評・入不二基義『現実性の問題』 

入不二基義氏の『現実性の問題』(筑摩書房、2020年)について、私は、日本時間学会誌『時間学研究・第11号』に書評を書きました。学会誌はすでに発行されていますが、学会員以外の方には読めないので、 私の書評を、下に貼っておきます。

[演劇] 三好十郎『斬られの仙太』

[演劇] 三好十郎『斬られの仙太』 新国立劇場 4月7日 (写真↓は、百姓の仙太郎(伊達暁)と、水戸天狗党の武士、加多源治郎(小泉将臣)、この二人が劇の最重要人物) 三好十郎を見るのは、『殺意―ストリップショウ』『地熱』に続いて、これが三作目。どれも主人公…

[オペラ] 《夜鳴きうぐいす》 《イオランタ》

[オペラ] ストラヴィンスキー《夜鳴きうぐいす》 チャイコフスキー《イオランタ》 新国立劇場 4月6日 (写真は、《イオランタ》の舞台) 《イオランタ》は1892年、《夜鳴きうぐいす》は1914年の初演、どちらもメルヘンを基にしたオペラで、前者は95分、後者は5…