2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

グート演出『フィガロの結婚』

[オペラ] ザルツブルク音楽祭製作『フィガロの結婚』 東京文化会館 (写真は2006年のザルツブルク音楽祭より。右は、スザンナとケルビム(ケルビーノの分身)、下は、舞台全景と、伯爵と伯爵夫人。空間を縦、横、斜めに走る直線の美しさ、白、黒のコントラスト…

シェイクスピア『十二夜』

[演劇] シェイクスピア『十二夜』 劇団LABO!公演 東京・神楽坂のtheatre iwato (写真下は、イギリスの大学の上演、その下は、1772年に描かれた『十二夜』の絵) 劇団LABO!は、夭折した劇作家、如月小春の劇団NOISE関係者によって結成された劇団。theatre iwat…

You Tubeに遊ぶ『魔笛』のパ・パ・パ

[You Tubeのお遊び] モーツァルト『魔笛』のパ・パ・パ ときどき、You Tubeでオペラシーンを覗いているが、アマチュアの音楽会や他の楽器への編成版など、普通では見られない面白いものがたくさんある。たとえば、『魔笛』の末尾、恋人のパパゲーナがいなく…

土井隆義『友だち地獄』(3)

[読書] 土井隆義『友だち地獄−「空気を読む」世代のサバイバル』(ちくま新書、08年3月) (写真は、ダリの絵「パリスの審判」、1950。アテナ、ヘラ、アフロディーテの三女神を美人コンテストで競わせ、勝者にリンゴを与えるイケメンのトロイ王子パリス。パリス…

土井隆義『友だち地獄』(2)

[読書] 土井隆義『友だち地獄−「空気を読む」世代のサバイバル』(ちくま新書、08年3月) (写真は、天を支えるヘラクレスを助けるアテナ。彼女はどこまでも「父[=ゼウス]の娘」で、オデュッセウスに”好意”を寄せても、恋愛や結婚には無縁の”バリキャリ系”女神…

土井隆義『友だち地獄』(1)

[読書] 土井隆義『友だち地獄−「空気を読む」世代のサバイバル』(ちくま新書、08年3月) (写真は、ダリ:「ナルシスの変貌」 1937) 社会学者の土井隆義氏の前著『個性を煽られる子どもたち』(岩波ブックレット)は非常に優れた本で、私もブログに書評を書いた…