[演劇] 糸井幸之介『海底歩行者』 ぐうたららばい公演

[演劇] 糸井幸之介『海底歩行者』 駒場アゴラ劇場 10月16日 (写真は、この二人芝居の役者、伊東沙保とキムユス、二人とも素晴らしい役者だ) 京都のFUKAIPRODUCE羽衣の座付作家・演出家の糸井幸之介の個人ユニット「ぐうたららばい」の第2回目の公演。私はか…

[今日の絵] 10月前半

今日の絵 10月前半 1 中村彜 : 自画像 1912 人物画のモデルになる人は、画家が描いている最中は自分が拷問にかけられているように感じるだろう、<見られる>とは拷問にかけられることだからだ、自画像になると、画家=モデルには、拷問をかける/かけられる…

[オペラ] ロッシーニ《チェネレントラ》

[オペラ] ロッシーニ《チェネレントラ》 新国立劇場 10月13日 (写真は舞台、上は舞踏会で偽王子(中央の白ガウン)に媚びる二人の姉(左側の緑と赤の服)、下は中央がチェネレントラ、エプロン姿の女中として姉二人の衣装を持たされている、そして継父と戦う彼女)…

[演劇] シェイクスピア『十二夜』

[演劇] NTライブ『十二夜』 TOHOシネマズ日本橋 10月11日 (写真↓は舞台、現代的でスタイリッシュ、全体が回り舞台でスピーディに回る、下の右端は執事が女性に変えられたマルヴォーリア) 2017年4月6日の、ナショナルシアター公演、サイモン・ゴドウィン演出…

[美術展] ホキ美術館 永遠の人物画展

[美術展] ホキ美術館 永遠の人物画展 10月6日 ホキ美術館の所蔵画を中心に展示。見たことのある絵もあるが、新しい絵もあり、あらためて人物画の衝撃のようなものを感じた。少し挙げると、 野田弘志 《聖なるもの》 THE-1 2009 >本来の僕の絵は、全部「存在…

[演劇] ニール・サイモン『ブライトン・ビーチ回顧録』

[演劇] ニール・サイモン『ブライトン・ビーチ回顧録』 東京芸術劇場 10月1日 (写真は舞台、7人家族の物語で、左端、中央後ろ向き、右端が大人たちで、それ以外の4人が子供たち) ニール・サイモンは初めて見るが、アメリカ演劇によくある、家族の葛藤を描い…

今日のうた(125) 9月ぶん

今日のうた(125) 9月ぶん 人流といふ語訝(いぶか)し夏の暮 (穴沢秋彦「朝日俳壇」8月29日、高山れおな選、コロナの感染者数が増えて、菅首相などは「人流を〇〇パーセントにしてほしい」とか言った、「人流」という曖昧で抽象的な語を使うのは、政府の無責任…

今日の絵(16) 9月後半

今日の絵(16) 9月後半 18 ジェンティレスキ : 自画像 しばらく若桑みどり『女性画家列伝』により、自画像を、アルテミジア・ジェンティレスキ1593~1652は、ヨーロッパで一流画家として活躍した初めての女性、父も画家だが、「当時としては異例な闘争的な」…

[演劇] デュレンマット『物理学者たち』

[演劇] デュレンマット『物理学者たち』 ノゾエ征爾演出 本多劇場 9月25日 (写真は舞台、サナトリウムだが実質は精神病院、天才物理学者メービウスと、それぞれニュートンとアインシュタインの振りをしている某国の敏腕スパイ二人とが、すなわち三人の「患者…

今日の絵(15) 9月前半

今日の絵(15) 9月前半 1 Van Eyck : Portrait of a Man with Carnation, 1435 今日からは有名人ではなく普通の人の絵、みな堂々とした存在感がある、まずファン・エイクの「カーネーションを持つ男」、たぶん50代だろう、ものすごく小さいが、結婚の象徴であ…

[演劇] 秋元松代『近松心中物語』

[演劇] 秋元松代『近松心中物語』 KAAT 9月9日 (写真は舞台、そして古道具屋の与兵衛[松田龍平]とお亀[石川静河]) 私は初見だが、蜷川幸雄演出で上演1000回を超えた名作と言われ、今回は長塚圭史演出。まぁ、それなりに面白くはあったが、近松の原作に比べる…

今日の絵(14) 8月

今日の絵(14) 8月ぶん 1 中山忠彦 : モラヴィアの装い、1975 中山1935~は、生涯、ほぼ妻だけを描き続ける、この絵も妻、気品があって美しい、中山は、女性は裸体より衣服を着けた方が美しいと考えるので、裸婦は描かない、夫婦でヨーロッパでアンティーク・…

今日のうた(124) 8月ぶん

[今日のうた] 8月ぶん (写真は斯波園女、女性だが芭蕉の最晩年の弟子で、芭蕉の死後は大阪で活躍した後、其角を頼って江戸に出た) 船長も舵手も夏服よごれなき (橋本多佳子『海燕』、1936年、上海、香港、マニラと旅行した時の句、大海原の真っただ中で青々…

[オペラ] ベルク《ルル》 二期会、グルーバー演出

[オペラ] ベルク《ルル》 二期会、グルーバー演出 新宿文化センター 8月29日 (写真はルル↓、スタイリッシュで美しい舞台) 私は今まで3幕版しか見たことがないが、これは2幕版。だが、見事な終盤になっている。演出のカロリーネ・グルーバーが女性であること…

[演劇] 安部公房原作・ケラ脚本『砂の女』

[演劇] 安部公房原作・ケラ脚本『砂の女』 ケムリ研究室公演 シアター・トラム 8月27日 (写真は舞台↓ 砂の穴に落ちた男[仲村トオル]と砂の穴に住む謎の女[緒川たまき]) 実験的・前衛的演劇を試みるために、劇作家演出家ケラと俳優緒川たまきの二人が作ったユ…

[オペラ] ヴェルディ《アイーダ》

[オペラ] ヴェルディ《アイーダ》 METライブ Movixさいたま 8月5日 2018年10月6日のMet公演、アイーダ(ネトレプコ)、アムネリス(ラチヴェリシュヴィリ)、ラダメス(アントネンコ)の三人が素晴らしい。ワーグナーと同様、歌い手の異様な声量が要求される作品な…

今日のうた(123) 7月ぶん

[今日のうた] 7月ぶん (写真は永井荷風1879~1959、浅草など下町を愛した荷風は、下町の風情を俳句に詠んだ) 夏空へ嵌め殺し窓壊さうか (佐藤勝美「東京新聞俳壇」6月27日、石田郷子選、「誉め殺し」は知っていたが、「嵌め殺し」は初見、でもよく分かる、最…

今日の絵(13) 7月後半

今日の絵(13) 7月後半 18 Picasso : Olga Picasso, 1923 ピカソは1917年にロシア・バレエ団の踊り子オルガ・コクローヴァと出会い、翌年に結婚、21年には息子パウロ誕生、オルガとの関係は1935年まで続いた、ピカソは1908~15年のキュビズムから離れ、その後…

[オペラ] 高橋宏治《プラットホーム》

[オペラ] 高橋宏治《プラットホーム》 杉並公会堂 7月28日 芸大出身の若手ソプラノ、薬師寺典子がベルギー留学中に発案・製作し、同じく若手作曲家の高橋宏治が作曲、1時間の作品。ゲント、ブリュッセルに続いて、これが三回目の東京上演。歌い手は薬師寺一…

[演劇] 宮本研『反応工程』

[演劇] 宮本研『反応工程』 新国立劇場 7月21日 (写真は舞台、九州にある三井化学工場で、ロケットの燃料を作っている、知識階級といえる旧制高校生たちが学徒動員された若い工員たちと、初老の小卒たたき上げ職工たちが仲良く一緒に働いている) 宮本研は『…

今日の絵(12) 7月前半

[今日の絵] 7月前半 1 Velazquez : The Needlewoman, 1635~43 ベラスケスの「編み物をする女」は未完成で、頭や顔は完成しているが、手や指は描きかけだ、しかし、前方に傾いている体、さらにうつむいている顔は、しっかりと指先を見ている、指先を見るぴー…

[演劇] エウリピデス『メデイア』

[演劇] エウリピデス『メデイア』 NTライブ シネリーブル池袋 7月14日 (写真は舞台↓、二階は王の宮殿での結婚式、一階はメデイアの住居、舞台の作りは非常にうまい、原作のメデイアは四分の一ほど神の血をひく王女で、伝承では魔女だが、本作では現代の「普…

[演劇] ムワワド『森 フォレ』

[演劇] ムワワド『森 フォレ』 世田谷パブリックシアター 6月7日 (写真は俳優たちと人物相関図、この俳優たちが一人四役くらい演じて、8世代にわたる140年間の家族の愛憎が描かれる、登場人物の多さという点では、『失われた時を求めて』の演劇版かもしれな…

今日のうた(122)

[今日のうた] 6月ぶん (写真は石田柊馬1941~、現代川柳の領導者の一人) ややこしく体を使うことになる 敵と味方とうさぎが殖える (関口真司『ねむらない樹vol.6』2021年2月、コンピュータ・ゲームの臨場感だろうか、画面上の自己の身体を巧みに動かして戦い…

今日の絵(11) 6月後半

[今日の絵] 6月後半 18 Tiziano : Venus and Adonis, 1554 「ヴィーナスとアドニス」は人気テーマ、美女と美少年を一緒に描けるからか、二人の女神ヴィーナスとペルセポネが取り合った美少年アドニスは、裁判所の命令で、二人の所にそれぞれ4か月づつ過ごす…

[演劇] 岡田利規『未練の幽霊と怪物(『挫波』『敦賀』)』

[演劇] 岡田利規『未練の幽霊と怪物(『挫波』『敦賀』)』 KAAT 6月23日 (写真は舞台、現代演劇なのだが、完全に能の形式で行われる) 本作は、今までほとんどない新しい試みを岡田が行ったという点で、非常にユニークなものだ。能を現代演劇化したり、現代演…

[演劇] 唐十郎『ベンガルの虎』

[演劇] 唐十郎『ベンガルの虎』 新宿梁山泊、花園神社・紫テント 6月21日 (写真は舞台、どちらも主役の「水島カンナ」を演じる水嶋カンナ、水嶋は新宿梁山泊の看板女優だが、その芸名は本作の「水島カンナ」に拠るといわれる) 唐十郎の弟子で新宿梁山泊を主…

[演劇] 野田秀樹『フェイクスピア』

[演劇] 野田秀樹『フェイクスピア』 東京芸術劇場 6月15日 (写真は舞台、左からイタコの白石加代子、ハムレットの父[若いけれど]の高橋一生、そしてハムレット[老人だけれど]の橋爪功、この三人が主人公、80歳の白石と橋爪の活躍は凄い!) 芸術としての演劇…

今日の絵(10) 6月前半

[今日の絵] 6月前半 1 Hals : Two Boys Singing, 1625 「子ども」は絵画の重要な主題、大人とはまた違う存在感がある、今日からは子どもの絵を少し、フランス・ハルスの絵は表情がとても生き生きしている、これは兄弟だろう、伴奏を付けて一緒に歌う前に、歌…

[演劇] 森見登美彦原作 『夜は短し歩けよ乙女』

[演劇] 森見登美彦原作『夜は短し歩けよ乙女』 新国立劇場 6月11日 (写真上は、京大「詭弁論部」OBの老人たちと楽しく酒を飲む京大一年生の「乙女」(久保史緒里)、写真下はもう一人の主人公、京大三年生のサークルの「先輩」(中村壱太郎)、天然ボケ少女の「…