2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧
[今日の絵] 10月後半 19 Pieter Saenredam : Interior of Saint Bavo, Haarlem 1631 「教会」は西洋絵画で多く描かれた建築の一つ、「教会」は神社仏閣と同様、人々が「超越界」と繋がる特別な空間で、思い入れの多い場所、高い天井が超越界を感じさせ、人々…
[今日のうた] 10月 ねえあんた来るの来ないの台風さん (おおまま「東京新聞・俳壇」9.29、小澤實選、「ゆっくりと自転車並のスピードで移動する台風に向かって、呼びかけている。作者は台風並に巨大な存在のよう」と選評) 1 かなしくはしやぎ蜻蛉(とんぼ)と…
[折々の写真] 9,10月 9.4 『ディア・ハンター』1978はアメリカ映画の最高傑作の一つ、アメリカの若者たちがベトナム戦争でいかに深く傷ついたか、一人一人の人間がかくも深い表情を持つとは! デ・ニーロもM.ストリープもこれが代表作だろう、鎮魂の音楽の天…
[折々の言葉] 9,10月 僕は再び僕自身です。他の人なら道端にころがっていても拾い上げそうもないこの「自己」を、再び僕は手に入れました。(キルケゴール『反復』) 9.2 沈黙が言葉に優ることもあれば、言葉が沈黙に優ることもある。(エウリピデス『オレステ…
[折々のモーツァルト] 9.10月 9.28《フィガロの結婚》第2幕「恋とはどんなものかしら」、ボーイッシュなケルビーノの美しさ、伯爵夫人とスザンナはどちらもケルビーノが大好きで、このすぐ後の着せ替えシーンでは、彼を取り合います。リナ・シャハムが歌う2…
[今日の絵] 10月前半 1 Gauguin : Breton Eve 1889 西洋絵画には、実在ではなく「神話の人物」が多く描かれている、神話に擬するのは、画家が実在のモデルに自分のイメージを重ね描きする楽しみがあるからだろう、この「ブルターニュのイヴ」は苦悩しており…
[演劇] エウリピデス原作『へカベ 、海を渡る』 清流劇場 上野ストアハウス 10.12 (↓開幕冒頭、右はへカベの侍女[八田麻住]、原作にはないが、最初から最後までへカベに付き添う重要な役、へカベ[日永貴子]とこの侍女だけは、他の俳優と違って一人一役を通す)…
[演劇] シェイクスピア『リア王の悲劇』 藤田俊太郎演出 KAAT 10.2 (写真↓ 左端リーガン、中央コーディリアとリア、右端ゴネリル) フォリオ版1623のみからの河合祥一郎訳に基づく上演。通常『リア王』の戯曲テクストは、クオート版1608とフォリオ版を合わせ…