[折々の写真]7、8月

[折々の写真]7、8月

7.5ブレッソン『やさしい女』1969、ドミニク・サンダ17歳はこれが映画初登場、こんなに可愛いのに、氷のように冷たく暗い女、原作はドストエフスキーの中編小説で非常な傑作、彼の最初の妻がモデルとも言われる、動画が↓

映画『やさしい女 デジタル・リマスター版』予告編 - YouTube

 

7.12 『ケイコ 目を澄ませて』2022、素晴らしい映画だった、聴覚障害の女子がプロのボクサーになるという話で、音がまったく聞こえないケイコに、周囲の人や景色がどう見えるかが映像に、ブレッソンと同じで映画に音楽を使わない、岸井ゆきののボクシングはとても美しい、動画↓

映画『ケイコ 目を澄ませて』公式サイト (happinet-phantom.com)

 

7.19ワイダ『鷲の指輪』1992、岩波ホールで94年に観た時は衝撃だった、ワルシャワ蜂起1944年8月を戦い傷ついたポーランドの若者たちの美しさと愛おしさ、ヤルタ協定の口惜しさ、看護婦役のアグネシュカ・ワグネル1970~も、主人公のラファウ・クルリコフスキ1966~も、これがデビュー

 

7.26『アメリカの夜』1973、トリュフォー映画は、ほとんどの作品が、出演した女優にとっての生涯の代表作になっている、ジャクリーン・ビセット1944~のそれもたぶん『アメリカの夜』、トリュフォー自身が映画監督として出演し、ビセットに表情を付けている、2分の動画

Georges Delerue: La nuit américaine (1973) - YouTube

 

8.2佐藤オリエ 映画『若者たち』1968は私が高校生の時のとき見て非常に感動した作品、私より少し上の世代の男子にとって、佐藤オリエはアイドルだった、その後結婚して自分に生まれた娘に「オリエ」と名付けた大学の先輩もいる、私の一番好きなシーンの動画が

映画 若者たち ②~オリエ恋人と再会 - YouTube

 

8.9 アラン・ロブ=グリエ『エデン、その後』1970

作家ロブ=グリエは、映画『去年マリエンバードで』のシナリオを書き、他に映画を幾つも撮っている。『エデン、その後』は、『快楽の漸進的横滑り』と並ぶ傑作、つねに幾何学的形象の中に置かれるカトリーヌ・ジュールダンの肉体はそれ自体が幾何学的で美しい 

動画

Eden and After (1970) ORIGINAL TRAILER [HD 1080p] - YouTube

 

8.16『魔の山』1981 、ショーシャ夫人はマリー・フランス・ピジェ、カストルプはクリストフ・アイヒホルン そしてG.ルカーチがモデルといわれるナフタ役にはシャルル・アズナブールが出演、どれも個性的な人物、ただドイツ版dvdが5時間半なのに、日本は2時間半の短縮版のみ

 

8.23 E.ヤン『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』1991、私がこれまで観た映画の中で最も心に残ったものの一つ、236分の大作、少年と少女の瑞々しい恋を、台湾の、戦前の日本の植民地化や戦後の国共内戦という雄大叙事詩の中で、家族愛とともに描き尽くした

『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』予告編 - YouTube

 

8.30 シャーロット・ランプリング、『愛の嵐The Night Porter』1971は洋画の最高傑作の一つ、監督のリリアーナ・カヴァーニはその後パリ・オペラ座の演出家に。ユダヤ娘とナチス将校たちの性的祝祭という最高のタブーを演じたランプリングの、何という美しさ! 3枚目はヘルムート・ニュートンによる写真

動画

Night porter - YouTube